J2札幌DF櫛引一紀(22)が、崖っぷちからのリオデジャネイロ五輪アジア最終予選(16年1月12日開幕、カタール)メンバー入りを狙う。23日最終栃木戦(札幌ドーム)後、U-22日本代表候補の平塚合宿に参加する。初招集だった7月1日のU-22コスタリカ戦は出場機会なく終わっただけに、4カ月ぶりのアピール機会に「これがラストだと思ってやりたい」と雪辱を誓った。

 7月の招集時、櫛引は6月29日大分戦直後に代表に合流した。30日は全体練習に参加できず疲労回復メニューをこなし、1日コスタリカ戦も、ウオーミングアップとベンチ観戦に終わった。アピール機会なく、あきらめかけていたタイミングの再招集。今回は合宿打ち上げの26日に、J1湘南との練習試合がある。手倉森ジャパン初の実戦機会に「失うものはないし、しっかりアピールしたい」と前を向いた。

 今合宿は19日の1回目発表で16人を選出し、残り9人はチャンピオンシップ、J2昇格プレーオフ出場クラブ確定後に発表される。全体で25人。12月にも石垣島合宿があるが、ここはバックアップも含めた50人で行う可能性があり、今回絞り込んだ25人に滑り込んだのは、大きなプラス要素だ。

 10月の佐賀合宿も招集されていなかったが、手倉森監督が今月1日の千葉戦を視察。そこでのプレーが雪辱機会を引き寄せた。「(23日の)最終戦を勝って代表合宿に弾みをつけたい」。複数年契約を結んでおり、来季も札幌残留が確定している。昇格プレーオフ進出は消滅も、今度は、リオへの猛アピールで、同じく合宿に参加するMF荒野との、ダブル五輪切符につなげる。【永野高輔】