元なでしこジャパンの澤穂希さん(37)と、初エッセー「チャンスの波に乗りなさい」(徳間書店)を出版した母の満壽子(まいこ)さん(73)が28日、都内で発売記念イベントに登場した。

 何でも子供のやりたいことを後押ししてきたという満壽子さん。これまで娘の意見に反対したのは、穂希さんが米国のリーグへ移籍する際、「銃社会だから不安がある」と話した時だけだったという。この日のトークショーでも「子供にあれはダメ、これはダメといった記憶がない。私の父親が厳格な人だったので、子供には自由にやりたいことをやらせるという理想を持っていました。子供には夢を持ってほしいなって思っていましたから」と自身の子育て論について話した。

 穂希さんも「免許を取れるようになって、原付きに乗れる時期がきた時にバイクはやめなさいって言われたくらい(笑い)。勉強しなさいとか、どこへ行っちゃダメとか、何をやっちゃダメとかは一切言われなかった」と母に感謝した。

 エッセーでは、穂希さんの子供時代のエピソードもふんだんに盛り込まれている。満壽子さんは、穂希さんが男子に混じってサッカークラブに所属していた小学生時代、相手チームの男子に足を蹴られ、けんかになったエピソードを紹介。その時に「やられたらやりかえしなさい」という心構えを教えたという。

 穂希さんも「恥ずかしい話ですが、試合中にファウルをされてころがったりした時、チームメートに『今(私にファウルしたの)何番だった?』と聞いて覚えて、その選手から絶対にボールを取ってやるとか。試合の中で、やられたらやりかえすというのをやってました」と笑っていた。