“修造メンタル”を目指すDF蜂須賀孝治(25)が完全復活だ。仙台は16日、次節のアウェー名古屋戦(19日、パロ瑞穂)へ向け、泉サッカー場で練習を行った。今季の開幕直前に負傷し、離脱していたサイドバック(SB)蜂須賀が、今季初のメンバー入りへ好調をアピールした。離脱中は、人気の日めくりカレンダー「まいにち、修造!」で精神を鍛えていた選手会長は、そのベガルタ版制作へも意欲も強めていた。

 連勝のかかる名古屋戦を前に、蜂須賀が完全復活してきた。キャンプ終盤に左内転筋肉離れを起こし、開幕から離脱。3節までベンチ外だった選手会長が、ようやく戻ってくる。この日の実戦でも積極的に得意のクロスを上げるなど、今季初ベンチ入りへコンディションを上げている。

 13日のサテライト戦でも先発し、完封勝利に貢献した。準備は整っている。調子は「ケガする前以上にいい。違和感なくできているのでもっと向上させたい」と言葉に力を込めた。

 負傷で開幕スタメンを逃した際は「最後にパーになって…ショックでした」と振り返るが、前向きな気持ちに導いてくれる「心の師匠」の存在で、今回は気持ちをなえさせることはなかった。ポジティブなことで有名な、熱~い松岡修造氏の言葉に救われた。

 日めくりカレンダーの「まいにち、修造!」と「ほめくり、修造!」はキャンプに持ち込んでいたバイブル。中でも一番好きなのは「後ろを見るな 前も見るな 今を見ろ」。蜂須賀は「この言葉で未来にサッカーをするためにケガを治そう」と折れそうな心を立て直し、前向きにトレーニングに励むことが出来たという。

 「何度同じメッセージを読んでも、毎回感動します」。あまりに好きすぎて? 仰天プランもぶち上げた。「仙台の選手たちもそれぞれ名言があると思うんですよ。だからベガルタの日めくりカレンダーを作りたい」。選手30人+渡辺監督もしくはベガっ太で31日分のページを作成する計画で、すでにフロントスタッフには申し出済み。「グッズ販売担当の方には『いいね』と言ってもらってますし、僕は絶対売れると思います!」と、修造氏が乗り移ったように、どこまでもポジティブな蜂須賀だった。【成田光季】