3位鹿島が、昨季王者の7位広島を本拠に迎えた。

 先制は鹿島だった。前半8分、今季初先発のFW土居聖真(23)が決めた。DF西のパスを受けて反転して抜け出すと、右から低いクロス。DF塩谷にはね返されたが、クリアボールをワントラップしてから、右足ボレーで突き刺した。

 広島も追いついた。リーグ3戦連発中のFWピーター・ウタカ(32)が塩谷の縦パスで抜ける。DF昌子を簡単にかわすと、右足でゴール左に蹴り込んだ。連発を4試合に伸ばし、塩谷と笑顔でたたえ合った。

 前半は1-1で折り返したが、後半12分に鹿島が勝ち越す。後半開始から投入されたMFカイオが左サイドから浮き球パス。ファーサイドに走り込んだMF柴崎岳(23)が、跳躍から頭を振って押し込んだ。現在は代表から外れているが、均衡を破る一撃に、視察していた日本代表ハリルホジッチ監督と霜田ダイレクターも笑みを浮かべた。

 さらに16分、再び左サイドを突破したカイオがゴールライン際から左足でシュート。GK林はクロスを警戒していたのか反応が遅れ、はじいたボールはゴールネットに飛び込んだ。後半ロスタイム3分にもカイオが左足で決めて、試合は終了。この日は1万9766人が訪れて鹿島のリーグ入場者数が通算700万人に達した中で、4発快勝した鹿島が2位に浮上した。