仙台はアウェーで浦和に1-3で敗れ、リーグ4連敗を喫した。後半8分に先制された直後、MF三田啓貴(25)のゴールで一時同点に追いつく粘りを見せたが、同29分に勝ち越され、同31分には元仙台の相手FW武藤雄樹(27)にとどめを刺された。

 苦しい春だ。広島、G大阪に続き3戦連続3失点で4連敗。渡辺監督就任後初めて4-5-1のシステムで臨んだ。負傷者の多いチーム事情や、連続で失点する課題を切り抜けようと「ベストではなくともベター」(渡辺監督)と手を打った。しかし、中盤が守備に追われ相手を押し出せず、ことごとくDFラインの裏を突かれ、時間を追うごとにほころびを見せた。後半9分に三田の今季2号で追いつくも「その勢いをその後の攻撃につなげられなかった。逆に引いてしまい強気な姿勢が出せなかった」(三田)と悔やむ。

 14日に発生した熊本地震を受け、指揮官は「勇気、元気、希望を届けよう。キャンプ地の知り合い(鹿児島や宮崎など)もたくさんいるから」と選手らに声をかけ送り出したが、結実しなかった。GK石川慧は「悔しい以外に言葉が見つからないです…」と唇をかんだ。リーグ戦は開幕からここまですべて、格上との対戦が続いていた。次節24日は神戸と対戦する。MF富田主将は「連敗は自分らでしか止められない。自分たち次第」と気持ちを切り替えていた。【成田光季】