清水ユースは1-0で流通経大柏を下し、開幕から3戦負けなし(2勝1分け)となった。0-0で迎えた後半ロスタイム、右クロスをFW中野優太(3年)がヘディングで合わせて決勝点。エースの2戦連発弾で劇的勝利を飾り、順位は3位に浮上した。

 勝利に導いたヒーローは「最後のチャンスをものにできたことは大きいです。いいイメージはありました」と言った。前日23日にはトップチームのFW大前元紀(26)が、アウェー北九州戦の後半ロスタイムにダイビングヘッドで決勝点を挙げた。中野はゴールシーンのハイライト映像をチェック。「あこがれの存在」である大前のプレーを目に焼き付けていた。

 後半25分には、鋭い飛び出しから中央を突破した。ゴール前でファウルを受け、相手DFの一発退場を誘発した。このプレーでチームが数的優位になると、ゲームの流れも掌握。「点が入る雰囲気はあった」と、最後の決定機まで集中力を研ぎ澄ませていた。

 平岡宏章監督(46)も「中野は1試合に1回は光るプレーがある。持ってますね」とたたえた。チームは開幕3戦で1失点。指揮官いわく、「攻撃面はまだまだ」だが、守備は安定感が増してきた。次戦は今季から同リーグに参戦した横浜ユースと対戦する。首位浮上がかかる一戦に向け、中野は「次は質の高い攻撃を見せて必ず勝ちたい」と、今季初の連勝を見据えた。【神谷亮磨】