仙台レディースが、大きな収穫を得てB組首位を守った。新潟を1-0と退け、勝ち点を10に伸ばした。後半30分にFW井上綾香(21)が、今季15試合目にして待望のゴール。前節まで2勝1分け4敗と分が悪いアウェー戦を勝ち切った。

 千葉泰伸監督(45)は「今季NO・1の試合ですね」と喜んだ。開始序盤から防戦を強いられ、シュート数は新潟より7本少ない6本。これまでの攻撃なら決定機を外してドローや敗戦につながったが、この日はワンチャンスを生かした。殊勲の井上は「点を取れてホッとしている。自分が(シュートを)外した分、チームが苦しんだ分、どんどん点を取っていきたい」と自信を取り戻した。

 苦しい中での勝ち点3が、初タイトルへの布石になる。千葉監督は「優勝するチームは、こういうゲームを勝つじゃないですか」と言った。前節は中野真奈美(29)、主将の嘉数飛鳥(27)の両MFが今季初得点。この試合は井上が続き、どの選手でも得点できる強みがある。残り4試合。次節はアウェーで勝ち点4差の3位長野と対戦する。ここを勝てば、B組2位までが進出できる決勝トーナメントがはっきりと見えてくる。【久野朗】