磐田MF太田吉彰(33)が、今月23日に現役引退を発表した兄圭輔さん(35)への思いを胸に戦う。今日30日の柏戦に向けてヤマハスタジアムで最終調整した29日までに、心境を語った。「兄がいたから、僕もここまでやって来られた。『太田兄弟』のサッカーとしてずっと走ってきたので、スタイルは変えないで、できるだけ長く試合に出続けたい」。

 圭輔さんは清水ユース出身で、清水、甲府、柏などで計16年間プレー。既に渡米して新たな道を歩んでおり、太田は「頑張れ」とエールを送られたという。

 この日の太田は居残りでFK練習を行い、精度の高いシュートを放っていた。「クロスもしっかり(ゴール前の選手に)合わせたい」。今季は全22試合に先発して3得点。第2ステージは無得点で「もっともっと前への意識を持って、気迫を持って点を取りたい」と話した。【保坂恭子】