17日に三回忌を迎えた元磐田MF奥大介さん(享年38)と親交の深い関係者が同日、故人をしのんだ。元日本代表でもある奥さんは14年10月17日に事故で急死。チームメートとして磐田の黄金期を支えた磐田の名波浩監督(43)は命日を迎えるにあたり「(自分が)磐田の監督に就任(14年9月)した直後のことだった。2年たったと聞いても、あっという間だったという思い」と、その胸中を明かした。

 昨年12月、同監督は宮古島市で開催された「奥大介プレゼント サッカースクール」に参加した。奥さんの遺志を継ぎ、磐田の鈴木秀人ヘッドコーチ(42)らとともに約300人の地元の子どもたちと交流した。事故現場にも足を運ぶなど、後輩の足跡をたどった。今も宮古島を気に掛けているものの、現在はチームがJ1残留をかけた過酷なシーズンのまっただ中。「もしかしたら大介本人は今頃、天国で『しつこいよ』と笑っているかもしれないよね」と思いをはせた。

 また多くの関係者が、一周忌を迎えた際に沖縄県宮古島市の事故現場に建てられた碑を訪問した。神戸弘陵高時代の後輩、奥さんが勤務していたリゾートホテルの関係者、また現役引退後に就任していた多摩大目黒高監督時代の教え子らが、故人をしのんで花束を供えた。【保坂恭子】