今季からJ1に復帰する清水が16日、沖縄県で始動した。クラブ史上初めて、キャンプ地でのシーズンインとなった。新しく背番号「10」を背負うFW白崎凌兵(23)は、さっそく行われたミニゲームで軽快な動きを見せ、新シーズンへの意気込みを感じさせた。

 ウオーミングアップを笑顔で終えた白崎がオレンジ色の手袋を取ると、真剣な光が目に宿っていた。筋力トレーニングを黙々とこなし、ミニゴールを使って行われた8対8では、キレのある動きを見せた。オフの期間も、走り込みを欠かさず行っていたため、コンディションは抜群。「追い込む覚悟を持ってきた。心肺に関しては問題ない」と自信を口にした。

 昨季まで背番号10を付けていたFW大前元紀(27)の大宮への電撃移籍が決まり、クラブから背番号変更の打診を受けた。「39」から「10」へ。クラブの顔となる背番号だけに、関心や期待は高まる。「歴史のある番号。自分が付けて、1年間戦いたいという気持ちがあった。期待も増えると思うけど、自分は自分らしい10番にできればいい」。小林伸二監督(56)も「いい背番号を付けるので、負けないようにがんばってほしい」と期待を口にした。

 あえて白崎は、自身のゴール数やアシスト数は口にしなかった。「チームを勝たせられる選手になりたい。ゴールだけでなく、チームを引っ張っていけるようになりたい」。白崎の背中に、さらに注目が集まる。【保坂恭子】