J1のステージへ、幸先の良いスタート-。札幌はJ3琉球を2-1で下し、3チームによる沖縄ラウンドを1勝1分け、勝ち点4で優勝し、賞金300万円を獲得した。前半は0-0も、後半12分に左CKからMFジュリーニョ(30)が押し込み、その8分後にはMF菅大輝(18)が追加点。今季加入のDF横山知伸(31)がセンターバックでフル出場するなど、新戦力の融合も進んできた。

 昨季J2を制し、今季チームでもベースと期待される選手が、まずは結果を残した。後半12分、後半から出場したMFマセードの左CKをニアの横山がすらし、最後はジュリーニョ。同20分には、MF河合が奪ったボールをFW上原がドリブルで運び、菅が難なく決めた。「奪った後の速攻で、しっかり決められた」。昨季もトップ登録されていた菅は、公式戦自身初ゴールにも当然といった口ぶりだった。

 新加入6選手が先発した前半は、1対1では負けなかったが、さすがに連動性は乏しかった。好機は、右サイドのMF早坂からのアーリークロスなどに限られた。だが、昨季はFW都倉に頼った前線の「収まりどころ」として、184センチのFW金園が強さと高さを発揮。25日J2千葉戦は攻撃的な位置に入ったMF兵藤が、この日はボランチでボールをさばくなど、フル出場の横山は“別格”としても、チーム力の上積みを感じさせた。

 昨季J3で8位ながら、得点は46点とリーグ3番目だった琉球の金監督は「力負け。強かった。守りきろうとする相手を、こじ開けられなかった」と現役時代に在籍した古巣の力を評価。昨季J2での躍進を支えた、札幌の堅守を素直に認めた。

 主将のMF宮沢やベテランのMF小野、MF稲本、得点源の都倉も出ていない。そんな中、押し込まれた千葉戦を0-0でしのぎ、昨季主力がほぼ全員出場した琉球を退けた。「前半は攻撃の形がつくれなかった。まだ仕上がっていない」という四方田修平監督(43)も「(昨季主力組が出た)後半は前がかりで攻められた」と、基礎部分は納得顔。ここから、着々と積み上げる。

 ◆JリーグDAZNニューイヤーカップ 1月22日~2月11日まで沖縄(1月22~28日、3チーム)宮崎(2月2~6日、4チーム)鹿児島(2月5~11日、4チーム)の3県4会場で開催され、それぞれリーグ戦で優勝を争う。優勝賞金300万円。沖縄ラウンドは(1)札幌1勝1分け(2)J3琉球1勝1敗(3)J2千葉1分け1敗。ちなみに4チームだった昨季、札幌は3位で東京が優勝した。