浦和レッズが今季の初公式戦で宿敵をたたく。今日18日、富士ゼロックス・スーパー杯で昨季J1王者の鹿島アントラーズと対戦する。21日にACLウェスタンシドニー戦、25日にJ1開幕の横浜戦と過密日程だが、昨季リーグ優勝を目の前でさらわれた因縁の相手を下して弾みをつける。17日は両チームが会場の日産スタジアムで会見した。

 前日会見に臨んだペトロビッチ監督は落ち着いていた。「合宿でやるべきことをやってきた。激しく戦い、より攻撃的なサッカーを目指す」。昨季は年間勝ち点1位を獲得も、チャンピオンシップ決勝で鹿島に敗れた。因縁の相手との腕試しが、続いて開幕するACLに向けた試金石になる。

 ACL初戦のアウェー・ウェスタンシドニー戦は21日。富士ゼロックス・スーパー杯直後の深夜便でシドニーに移動し、中2日で試合を迎える。「とにかく走る」ことでボールを支配する浦和にとって、消耗との闘いも厳しくなる。

 過密日程を乗り切るため、2つのチームを作るターンオーバー制に近い形を取る。ペトロビッチ監督は「うまく2チームで回す準備をしなければいけない」と、1~2月にかけて行った2度の合宿でもさまざまな組み合わせを試した。特にMF長沢、矢島、菊池らが加入した中盤の定位置争いは激しい。指揮官は選手間の競争も活用しながらチーム作りを進めてきた。

 沖縄合宿中にはGK西川や新加入FWラファエル・シルバらケガ人も出たが、すでに練習に復帰。手始めに難敵を倒し、勢いに乗ってACL、J1開幕を迎える。【岡崎悠利】