清水エスパルスは20日、今季の開幕に向けて富士市内の毘沙門天妙法寺で15年シーズン以来3年ぶりの必勝祈願を行った。午前の練習を終えた後、選手とコーチ陣、クラブスタッフら約70人が参加した。

 開運の守護神としてまつられている毘沙門天の前に全員が並び、厄払いを受けた。選手たちは足の痛みを取るという「くつ石」も触り、ケガなくシーズンを終えられるように願った。興味深そうに境内を見て回ったヤン・ヨンソン監督(57)は「炎の力を感じた。すごく良かったと思う。静寂の中、みんなで一体感を持って祈りをささげることができた」と穏やかな表情で話した。

 11年ぶりに清水に復帰し、今回の必勝祈願を提案した久米一正GM(62)は「来てよかった。選手とフロントが1つの方向に向けるかなと。『これからリーグ戦が始まるぞ』と、現場が一体となってオレンジの球になる儀式のようなもの」と話した。この日の練習には、右足首の打撲で離脱していたFWクリスラン(25)が合流。25日の開幕戦鹿島戦(アイスタ)に向けて、チーム全体の準備が整いつつある。【保坂恭子】