<J1:清水1-3G大阪>◇最終節◇3日◇アウスタ

 清水の元日本代表FW高原直泰(32)が、フル出場しながらも最終戦を勝利で飾れずに悔しがった。主将マークを巻き、序盤から気合をみなぎらせた。前半6分、右CKからゴール前混戦となり、MFヨンアピンへのパスはオフサイド。しかし同9分、右サイドでFW大前元紀(21)とのパス交換で相手守備陣を崩して、駆け上がったDF辻尾真二(25)にパスを送った。右クロスからFW伊藤翔(23)が先制点を決め、ゴールの起点となった。

 逆転を喫してからも貪欲にゴールを狙い続けた。前半終了間際には、FWアレックスの左クロスを頭で合わせるも、相手GKの好セーブに阻まれた。後半10分には右足ミドル。チーム最多となる3本のシュートを放ったが、ゴールを割ることはできずチームも敗れた。

 復活を期して臨んだ清水でのシーズンは、8ゴールで終えて大前とともにチーム得点王。それでも「(8点では)足りないと個人的には思う。サポーターには辛い思いをさせることの方が、多かった」と満足はしていない。28試合に出場し、その内11試合をフルで走り抜いた。MF小野伸二(32)を欠いた終盤は、副主将としてチームを引っ張ったストライカーは「まだ残っている天皇杯で、最後まで戦っていきたい」と力強く宣言した。