前節のG大阪戦に敗れて8年ぶりのJ1制覇が持ち越しとなった浦和は、29日にアウェーで4位の鳥栖と対戦する。

 過去2年とも同じ第33節に乗り込んで連敗した鬼門でタイトルをつかむチャンスだが、ここ5試合で1勝2分け2敗という成績が終盤に失速した過去の苦い記憶をよみがえらせる。

 休み明けの25日は冷たい雨の中で練習を再開した。チーム最年長の35歳、平川は「みんな笑顔が戻ってきた」と話し、GK西川は「ガンバ戦で優勝を決めたい思いが強かったから落ち込んだが、もう切り替えている」と強調した。

 2位のG大阪が勝ち点2差に迫ってきたが、優位は変わらない。次節で鳥栖に勝ち、G大阪が神戸に引き分けるか負ければ最終節を待たずに1位が確定する。

 だが、近年は優勝争いの重圧につぶされてきた歴史がある。2007年は残り5戦で3分け2敗と勝てず、最終節で鹿島にタイトルをさらわれた。08年と昨年は3連敗で終え、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の出場権も逃した。

 ベテランの鈴木は「このチームは力み過ぎると良い方向に行かない」と自覚する。

 24日には女子チームがなでしこリーグを5年ぶりに制した。

 柏木は「みんな戦っていたし、内容より結果で証明した。俺らもここからは結果が全て。勝つしかない」と大いに刺激を受け、アベック優勝へ気合を入れ直した。