浦和の藤口光紀社長(58)が9日、オジェック監督に対して15日のホーム開幕戦(名古屋戦)必勝を厳命した。8日の横浜戦は新戦力の連係を含めた調整不足を露呈して0-1で完敗。主力から采配批判も出る衝撃的な黒星となり、同社長は「次のホームで勝たないと駄目だよ。ズルズルいってはいけない」と厳しい態度を示した。

 厳命には理由がある。06年ホームは15勝2分けと圧倒的な強さで初Vを達成したが、07年は8勝6分け3敗で2位。優勝した鹿島、3位G大阪は12勝しており、ホームで勝ち切れない弱さもV逸の原因とされた。昨年末に藤口社長はオジェック監督と強化策を議論した席で「08年はホームで勝たないといけない」との課題を与えていた。

 同社長は「連敗したぐらいで監督を代えたら何人いても足りない」と早期の監督解任を否定した。しかし同日のサテライト東京戦でオジェック監督と顔を合わせても、一緒に視察せず。同社長は「あいさつしただけ。今、話しても感情的になるだけ」と怒りを抑えている様子だった。サテライトも攻撃の形がないまま、0-1で完敗。2日連続の敗戦に苦笑していた指揮官には、大きな重圧がかかってきた。