川崎FのFW我那覇和樹(27)がドーピング規定違反の取り消しを求め、スポーツ仲裁裁判所(CAS)にJリーグとの仲裁を申し出た件について、4月30日に都内でCASの聴聞会が開かれた。午前11時に始まり、3人の聴聞官が我那覇側とJリーグ双方に事情を聴く裁判に近い形式で進められた。途中4度の休憩を挟み、8時間近く続けられたが持ち越しとなり、1日に再開。結論が出るには数週間かかるという。

 争点は昨年4月23日に我那覇がドクターの指示のもと受けた静脈内注射が、正当な医療行為だったか否かだ。双方の提出した書類を、通訳を交え検証する作業に膨大な時間が費やされたという。昨年から正当性を訴え続けた我那覇は「言いたいことは言えた。ここまで来るのは長かったが、みなさんに支援していただいて今の自分がある」と感謝。1日は午後2時半からチームの練習も行われるが「出たいです」と参加を希望した。