敗戦ショックの特効薬は勝ち点3しかない。J2サンフレッチェ広島は11日、敵地で福岡と対戦する。前節ホームで仙台に0-1の完封負け。いやなムードの一掃を狙うサンフレは10日、雨の降りしきる広島ビッグアーチで福岡対策に専念した。

 DF槙野が絶好調だ。開幕からの全試合フル出場はフィールドプレーヤーではチーム唯一。的確な指示、体を張った守備、積極果敢な攻撃参加などDFリーダーの風格すら漂う。おまけに今日は21回目の誕生日。「バースデー弾?

 いやいや、母の日ですから」(槙野)の優等生発言とは裏腹に、ド派手な祝砲も狙っているはずだ。

 今回はナーバスな試合が待っている。昇格候補と目された福岡は、現在10位。大敗した6日熊本戦後にはサポーターの怒りが爆発し、リトバルスキー監督が進退伺を示唆する事態に発展した。翌日には都筑社長が「第1クールの残り3試合を見て、監督の去就を決める」と明言。猶予期間の初戦に、死に物狂いで挑んでくる。

 サンフレも連敗は許されない。「引き分けや負けでは雰囲気が悪くなる」とMF森崎和。ライバルの浮上を阻止し、首位の座をガッチリと守りたい。【佐藤貴洋】