ピンチをチャンスに変えろ!

 J1清水で、熱いポジション争いが始まった。U-23(23歳以下)日本代表4人と別調整組が7人と合計11人が“大量離脱”する中、21日の練習では、出場機会に恵まれなかった選手がチャンスをものにしようと、激しいプレーを見せた。22日にはJFLのホンダFCと練習試合(完全非公開)。25日のナビスコ杯磐田戦(日本平)へ向け、猛アピールでチームに好影響を与えていく。

 チャンスをつかもうとする熱い思いが、ピッチ上を飛び交う。ベンチやメンバー外に甘んじていた選手たちが熱い火花を散らすように、シュート練習から激しく体をぶつけ合った。長谷川監督は「今日の動きは良かった」と振り返った。

 誰もが、アピールする絶好のチャンスととらえている。甲状腺機能障害から3日の磐田戦で復帰したMF兵働は「選手としてやっている以上はスタメンで出たいので、チャンスだと思います」と今季初先発を目指して気合十分。2年目FW長沢も「出るために練習していますし、1日1日アピールしていかないといけない」と力を込めた。主力の欠場は痛手だが、波に乗りきれないチームにとって、若手の奮起は最高のカンフル剤となる。

 指揮官は「チャンスと思って、出てきた選手たちがどこまでやれるかアピールしてほしい」と競争激化を歓迎した。今日の練習試合は、今後を占う重要な一戦となる。「明日(22日)の試合でどれだけアピールできるかということ。全力でやりたい」(MF山本真)「結果を出せれば信頼されると思う。思い切ってやりたい」(DF広井)。出番に飢えた選手たちの磐田戦へ向けたサバイバル戦が、チームを底上げして、総合力をもう1ランク押し上げていく。【浜本卓也】