<J2:仙台0-0草津>◇19日◇第27節◇正田スタ

 仙台は草津戦で2試合連続のスコアレスドロー。J2トップタイの引き分け数「9」が示す通り、勝ちきれない今季を、象徴する試合となった。

 毎度、おなじみの光景が繰り返される。サイドからのラストパスが、ゴール前で張るFWの、はるか上空を通り過ぎる。中盤でボールを奪い「さぁ攻撃」というタイミングで、パスミス…。流れをミスミス自分たちで、切っている。手倉森監督は「最後のところでの決定力」と、これまた毎度の課題を口にするが、決定機をつくる過程の問題は、この日も改善の兆しを見せなかった。

 ここまで通算9勝4分けと“お得意さま”の草津に再三ゴールを脅かされた。後半37分には、ノーマークのMF松下にミドルを打たれる。右に跳んだGK林も触れない弾道。失点を覚悟したが、バーに救われた。指揮官は「ゴールポストをたたかれたことを考えると、負けなくて良かった」と、あくまでも「勝ち点1」を取れたことを強調した。

 これでドローは9。最後の最後で、このドローの多さがプラスに働くか、マイナスに作用するのか…。ただしここまでは、格下相手に勝ちきれず「勝ち点2」を落とし続けている印象をぬぐい切れない。「いろんな引き分けがあったが、勝ち点を拾えるチームになってる。終盤に向け、必ず勝ちきれるチームにしないといけない。1つ勝てば(混戦を)抜け出せる」と指揮官。そうこうしていくうちに、残り試合は確実に減っていく。【山崎安昭】