<J2:福岡0-4広島>◇第32節◇23日◇広島ビ

 福岡が篠田善之監督(37)就任6試合目で初黒星を喫した。首位広島に一矢も報いることなく、0-4で完封負けし、就任以来キープしていた8位から9位に後退。前節まで2試合連続で、ミスから失点し2引き分けのツケを払わされた。

 試合前の時点で勝ち点25差。首位との地力や勢いの差が、痛恨の2失点目に現れた。前半43分、ペナルティーエリア付近までドリブルしてきた相手MF柏木陽介(20)に体を寄せたDF山形辰徳(24)と、ボールを蹴り出そうとしたGK神山竜一(23)が接近。2人の間に柏木が飛び出し、フリーでゴールを許した。「あれがなければ0-1で、後半に反撃できたかも知れない。2点目がすべて」と神山は猛省した。後半も2失点し、DF柳楽智和(22)は「すべて後手後手で、終盤は運動量も落ちた。ミスは個人のものだけど、原因はチーム全体にある。完敗です」と話した。

 就任から43日目の敗戦に篠田監督は「守備に問題があるのは明らか。正しいポジションでスタートするところから地道にやる」と修正を誓った。次節30日は、ホームで3位鳥栖との九州ダービー。篠田福岡の正念場は続く。【佐藤千晶】