<J1:大宮1-0横浜>◇第23節◇28日◇NACK

 岡田チルドレンが水難に泣いた。豪雨のNACK5スタジアム。MF山瀬功はドリブルを何度も仕掛けたが、水たまりのピッチで失速した。会場には日本代表岡田監督が、W杯予選バーレーン戦の追加招集メンバー発表を翌日に控え、最後の選手視察に訪れていた。当初の20人から落選させたが、札幌時代からの愛弟子に、もう1度チャンスを与えた形。だが天候に得意の形を奪われ、得点に絡むことができなかった。「雨のことを差し引いても課題は残る」と言い訳は避けたが、無念さは隠せなかった。

 岡田監督が「オレが見つけた選手」と言う小宮山も結果を残せなかった。順大在学時から、同監督の希望で特別指定選手として、横浜でプレーした。サイドの選手の追加招集が確実な中、評価をさらに高めるべく、果敢に攻撃参加。だがこちらもドリブルを水たまりにさえぎられ、試合終盤に落雷の影響で落ちた照明のように、徐々に輝きを失った。期待の選手たちの失速に知将は「みんなの意見を聞いて、明日発表します」とだけ言い残し、会場を後にした。