コンサドーレ札幌の9月反攻が大塚から始まる。13日のアウェー清水戦で、ベテランMF大塚真司(33)の先発での今季初出場が確実だ。昨年10月27日のJ2愛媛戦で右ひざ前十字靱帯(じんたい)を断裂。半月板も損傷した全治9カ月の大けがから322日ぶりに復活のピッチに立つ。

 試合を翌日に控えた12日、MF大塚は札幌・宮の沢から移動のバスに乗り込んだ。8月24日の横浜戦はベンチ入りしたが出番なし。清水戦はMFクライトン、芳賀の出場停止もあって、先発としてついにチャンスが巡ってきた。「自分の中では気持ちも体も戦える準備は出来ている」。冷静に話す表情とは対照的に言葉は熱かった。

 降格圏脱出を試みた8月は、1分け3敗と1勝も挙げられなかった。チームが苦しいときこそ、闘志を前面に押し出す大塚の存在は、チームに大きなプラスとなる。三浦監督は「ベテランが後ろにいるので安定する。試合の計算がしやすいメンバー」と期待した。大塚も「90分持たそうとか考えず、出し惜しみせずに最初から飛ばしていく」と体内のエネルギーを使い切るつもり。1勝、1敗が残留、降格に直結する9月を乗り切るにはベテランの力が必要だ。