<J1:清水1-0神戸>◇第25節◇20日◇神戸ユ

 清水が、アウェーで貴重な勝ち点3をもぎ取った。0-0の後半ロスタイム、MF兵働昭弘(26)からの左CKをFW岡崎慎司(22)が頭で合わせ、1-0で神戸に競り勝った。

 またも岡崎が決めた。引き分け寸前の後半ロスタイム。左CKをニアに飛び込み、頭でゴールにねじこんだ。「ニアに3回ぐらい来ていたので、もう1回ぐらいあるかな、と思っていた。行っといてよかった」。高校までを過ごした地元兵庫で、勝利を決定づける値千金の勝ち越しゴール。ゴール裏に陣取るサポーター、両親らに、両手を上げて喜びを分かち合った。

 焦れる展開だった。7本のCKを得ながら、なかなかフィニッシュが決まらない。気温28・4度の残暑に、体力を奪われた。「マークがきつくて、自分もしんどかった。しっかり守ってくれたから、自分はチャンスをうかがっていた」。守備陣に感謝しながら、しっかりFWの役割を果たした。長谷川監督は「本当に素晴らしい。神戸の厳しい守備に、ストライカーとして点を取ってくれた。大きい勝ち点3をプレゼントしてくれた」と絶賛した。

 前回の対戦(7月12日、日本平)では、相手の倍以上のシュートを放つも、終了間際のCK一発に敗れた。同様の展開を読み、今週はセットプレーを重点的に練習してきた。MF兵働は「ニアに誰かが飛び込んで来てくれると思いながらやっていた。練習通り、意図した通りにできた」。チーム一丸となった仕返し成功に胸を張った。

 岡崎のリーグ戦4試合連続ゴールは、06年のMF枝村に並び、クラブ史上日本人最多タイに並んだ。「狙ってなかったけど、点を取れて勝てたのはよかった。やっとJで2連勝した。3連勝してナビスコにつなげたい」。チームは今季2度目の連勝で、14位から一気に暫定9位まで浮上。勝敗も9勝7分け9敗と五分に戻した。終盤に差し掛かり、清水が連勝街道を走りだした。【斎藤直樹】