<J1:東京5-1磐田>◇第26節◇23日◇味スタ

 磐田は今季最多の5失点で、東京に1-5で敗れて3連敗を喫した。千葉が勝ったため、今季初めて自動降格圏の17位に陥落。8試合を残すものの、苦境に立たされた。

 いつまでもジュビロ磐田コールが響く中で、選手は頭を下げた。昨年4月22日G大阪戦(2-5)以来、チーム5度目の5失点。それでも声を出し続けるサポーターに「文句やブーイングの1つも言いたい中、最後までコールしてくれる。下を向いても仕方がない。気持ちをくんで、早く勝利を届けたい」。この日41歳になったFW中山は、悔しさをかみ殺して言った。誰もが、屈辱に耐えていた。

 立ち上がりはボランチが高い位置を保ち、ボールも回った。2点を追う前半34分には、FW前田のチーム4試合ぶりの得点で追い上げた。オフト監督も「1-3になるまでは、私がここに来て一番いいサッカーだった」と感じた。だが、選手の手応えは違った。「点を取れる形がまったく出ない。失点うんぬんより、自分たちの形で取れているゴールがない」とMF村井。泥沼の3連敗。未勝利のトンネルは9に伸びた。

 馬淵社長は前日、天竜川中流の秋葉神社で必勝祈願に赴いた。その思いもむなしい大敗。千葉の勝利で、初めて自動降格圏17位に落ちた。後はもう、なくなった。GK川口は「大量失点して吹っ切れることがある。開き直れると信じて、明日から準備したい」。本当に、開き直るしかない。【今村健人】