<J2:福岡3-2C大阪>◇第37節◇23日◇レベスタ

 福岡がFW大久保哲哉(28)のロスタイム弾で、C大阪を2年ぶりに破った。鳥栖はエース藤田祥史(25)の1得点を守り切り、6試合ぶりに勝利。熊本はMF吉井孝輔(22)のJ初ゴールで初連勝し、初めてJ2の九州勢3チームがそろって白星を挙げた。

 大久保が愛称通り「ジャンボ」な仕事をやってのけた。5連敗中のC大阪に、2度追いついて迎えたロスタイム。後半38分に同点弾を決めたFW田中佑昌(22)が右サイドを崩し、MFタレイ(31)を経てゴール中央に出たボールに、190センチの体を折るようにして頭を合わせた。後半22分の1点目に続く、この日2点目がホーム連勝を決めた。「失点は修正しなければならないが、2点取られても3点返す力がついた。3点は、力がないと取れない」。大久保は終盤の猛攻で逆転勝ちした自信を、みなぎらせた。ヒーローインタビューでは、マイクに向かって大声でさけんだ。「おれは、まだ昇格を絶対にあきらめません」。残り7試合で、入れ替え戦進出の3位まで勝ち点10差を埋めるのは厳しいが、泥臭く体を張り続けるエースは、前を見続ける。【佐藤千晶】