ナビスコ杯決勝が1日、国立競技場でキックオフとなる。12年ぶり2度目の優勝を目指す清水と、94年の創設以来初のビッグタイトルを狙う大分が激突。清水の日本代表FW岡崎慎司(22)はスッポンのように相手ゴールへと食らいつき、「カメナチオ」と呼ばれる大分の堅守をこじ開けるつもり。大分は、地元から1万人以上のサポーターが駆けつける見込みで、ホーム同様の強さで対抗する構えだ。

 清水の「岡ちゃん」がスッポン攻撃で「カメナチオ」を崩す。決戦前日、岡崎は「ガンガン何回も同じことを繰り返すのが大事。1回取られたぐらいではひるまないで、食らいついて、こじ開けてゴールを決めたい」と語気を強めた。

 大分はリーグ最少の23失点という堅守を誇り、イタリア代表の「カテナチオ」にちなんで「カメナチオ」と呼ばれる。岡崎は「サイドに流れてボールを受けてとか、ゴールに向かっていけば、すきはあると思います」。最近のリーグ戦で10戦7発で日本代表にも選出されたほど絶好調だが、ナビスコ杯では無得点。それでも「体調も悪くないし、自信を持ってやりたい」と絶好調男らしい。

 この日の前夜祭でも、岡崎は舌も滑らか。北京五輪をともに戦った相手DF森重に「1点取れれば勝ちかな。明日は優勝、いただきます」と先に「口撃」を仕掛けていた。【浜本卓也】