激烈な先発FW争いに、指揮官がうれしい悲鳴だ。J2仙台中原貴之(23)ら3人のFWが6日、好調を猛アピール。手倉森監督には9日の広島戦に、ワントップで臨むプランがある。体のキレも、集中力も増しているストライカーの中から、だれを選択すべきか、指揮官は迷いを見せた。

 3日の天皇杯4回戦、J1東京戦で得点した中原は、居残りで1時間もシュートを蹴り続けた。普段、大口をたたかない男が「体調がいい。ぜひ使ってほしい。頭から出たい」とキッパリ。FW中島は、荒れたピッチでパスが跳ねまくる中、ゴールネットを揺らし続けた。「天皇杯で外してたから、かなり集中して練習した。先発の準備できてます」と目をぎらつかせた。

 手倉森監督は「3ボランチ」を最善の布陣と考えている。ツートップにトップ下を配置することも可能だが「『中中』も調子いいからコンビを崩したくないけど、関口と梁の2列目コンビが、今季引っ張ってきた」と話し、ワントップで挑むことを示唆した。「(FW)平瀬もワントップなら能力を発揮する。もうひとり(12人)入れられれば」と冗談交じりに、先発を決断できない胸の内を吐露した。打倒広島の最前線に、だれを据えるか注目だ。【山崎安昭】