悲願のリーグ初制覇を目指す名古屋が13日までに「Xデー」の準備に着手した。チームは残り3試合で首位鹿島と勝ち点差2の3位と好位置につけている。クラブ側はこれまで優勝争いを繰り広げるチームをよそに“勇み足”とならないよう、V関連のイベントなどには極めて慎重な姿勢を取ってきた。

 着手のタイミングについて関係者は「柏戦に勝ったら」と語り、前節8日柏戦(柏)での勝利をひとつの区切りとしていた。その柏戦はまさかの1-2敗戦。Vが遠のいたかにみえたが、翌9日に首位鹿島や大分といったライバルがそろって引き分けて足踏み。鹿島との勝ち点差は2で、1節で逆転可能な範囲に位置。6位東京までが勝ち点差3の中にひしめく大混戦だが、ついにクラブ内部でGOサインが出た。

 具体的には、優勝が決まる可能性が高いとみられる最終節大分戦(12月6日)がアウェー九石ド開催のため、地元愛知でのパブリックビューイング開催案が浮上。さらに優勝報告会開催の可能性なども検討されている模様だ。

 一貫して慎重な言動を続けてきたストイコビッチ監督が自ら「タイトル・レース」という単語を持ち出し、チームが優勝争いを強く意識したのが10月初旬。遅れること約1カ月。チームにプレッシャーをかけまいと慎重だったクラブ側もついにVモードに突入した。