<J1:東京V1-1札幌>◇第32節◇23日◇味スタ

 J1残留を目指す東京Vは、FW大黒が10試合ぶりの得点を挙げるも、引き分けに終わった。1点を追う前半41分、右足で放ったシュートはライナーでゴールへ突き刺さった。8月23日の東京戦以来となる今季2得点目。しかし、大黒に笑顔はなかった。「もう1点取りたかった。勝ち点1は最低限かもしれないが、3を目指しているわけだから」。最下位の札幌に勝ち切れず、順位は入れ替え戦行きを意味する「16位」のままだった。

 後半のシュート数は、相手の3本に対して8本と攻め続けた。それでも決勝点を奪えず、柱谷監督は「よく追い付いたが、決定力のなさが出た」と悔しそうに語った。一方、9日の神戸戦に比べれば、ゴールへ向かう形ができていた。同監督は「アグレッシブさは出ていた。あとは判断」。残留争いは最終戦までもつれることになった。正念場は続く。【飯島智徳】