石崎流「アメとムチ」で、選手の心をつかむ。21日からのグアムキャンプで、コンサドーレ札幌の石崎信弘監督(50)は、昼は鬼、夜は仏にと2つの顔で選手と接していく。JFL山形時代に選手と監督の間柄だった三上強化部長は12日、「マンツーマンで話す機会を持つ人なので。グアムでもそうなるでしょう」とそのスタイルから見通しを口にした。

 徹底した走り込みが石崎監督の練習の基本スタイル。昨年の柏のキャンプでも離脱者が続出し、三上強化部長が視察した際は「選手が5人しかいなかった」というほど。札幌でも「去年の課題はコンタクトの弱さ。それをぬぐい去るため、走り込んでいくことになる」(同強化部長)が、ただムチを振るうだけではない。時に呼び出し、時には自ら赴き、選手とコミュニケーションを図っていく。

 就任1年目だけに、札幌の選手の内面までは分からない。その分、積極的に接する機会を設ける。広島弁で裏表なく話す人柄から、過去率いたチームでも選手からの人望は厚かった。素の顔を1対1で見せれば、札幌の選手も意気に感じるのは確実。51試合の長丁場を乗り切るため、まずはグアムで信頼関係を築き、強いチームづくりに生かしていく。