<J1:清水5-1磐田>◇第23節◇22日◇アウスタ

 今季2度目の「ダービー」は、5-1で清水に軍配が上がった。清水は試合開始早々の前半2分、右CKからDF岩下敬輔(22)が飛び込み先制すると、前半だけで3点を入れた。同ロスタイムで磐田FW前田遼一(27)に1点を返されたが、後半12分にMF枝村匠馬(22)がこの日2点目となるチーム4点目。最後はエースFW岡崎慎司(23)が、今季12得点目を挙げて大勝し、リーグ暫定3位に浮上した。清水はダービーで最多の5得点で4戦ぶり勝利を挙げ、通算成績(リーグ戦)を13勝3分け20敗とした。

 ド派手な花火がアウスタの夜空に打ち上げられた。ライバル磐田を一切寄せつけない5得点の大勝。試合後、恒例の「勝ちロコダンス」に、長谷川監督まで参加した。ベンチ入りメンバー全員が、肩を組みサポーターと喜びを分かち合った。

 試合開始早々の前半2分。いきなり岩下が見せた。MF兵働の右CKに体を投げ出し、右足で押し込み先制。同10分には、出場停止明けの枝村が、DF市川の右クロスに気迫のダイビングヘッドで飛び込み、2点目。この日の清水はまだまだ続く。同24分、DF岩下のロングパスを兵働が体を反転しながらの技ありトラップの後、そのまま左足を振り抜き、自身今季初ゴールを決めた。

 後半12分、枝村の今試合2点目で4-1とすると、最後はやはりエースだった。後半30分、後方からのロングボールに抜け出し、相手DFの背後を奪うとそのままゴールに向かって猛突進。「全然余裕はなかったです」と話しながらも、シュートは磐田GK川口の股間(こかん)を抜きとどめの5点目をゴールネットに突き刺した。

 長谷川監督はダービー4戦ぶりの勝利に「何が何でも勝ちたかった。素直にうれしいし、選手が最後までよくやってくれた」とたたえた。次節は上位の川崎Fとの対戦。この日2得点を挙げたMF枝村は「いい流れを次も続けていきたい」と手綱を締めた。勢いに乗った清水が、敵地で勝利のダンスを披露する。【為田聡史】