J2仙台MF梁勇基(27)が、来シーズンの“前哨戦”で課題を浮き彫りにする。15日の天皇杯4回戦、J1東京戦(丸亀)に向けて「ナビスコ杯も制したJ1の上位と、今季のうちから対戦できるチャンス」と位置付けた上で「現状の実力を出し切ることで、できること、できないことが具体的に分かる。そこから次にステップアップしたい」と期待を膨らませた。

 昨年度も同じ4回戦で東京と対戦(1●2)。梁は右足内転筋痛の悪化を避けるため欠場した。昨年はリーグ戦を優先したが、昇格を決めた今なら心置きなく挑戦できる。10月31日の3回戦(J1大宮戦)では、決勝点を直接FKで奪って自信も深め「個人として、チームとして、どれぐらいできるか。大宮戦も途中から落ち着いて戦えたし、東京も恐れることはない」と言い切った。

 仙台入りした04年の天皇杯4回戦でも東京と戦い、梁はフル出場したが0―1で敗退。「自分と反対に、余裕のある戦いをされた」(梁)ことを覚えている。同年も東京はナビスコ杯を制覇しており、5年前と状況は重なる。梁は「今度こそ勝ちたいし、それ以上に今のJ1との差を知りたい」と、仙台での成長を測る好機ととらえた。【木下淳】