日本サッカー協会が女子サッカーの普及、発展を目指し、皇后杯の設立を検討していることが17日、分かった。既に12日の日本協会常務理事会で議題として取り上げられた。今後も準備、検討を重ね、関係各省庁、とりわけ宮内庁への働きかけを進めて、早期実現を目指す。

 旗振り役は犬飼基昭会長(67)で、同会長は協会副会長、Jリーグ鬼武チェアマンらが出席した年初のトップ会議で提案した。「男子には天皇杯があるが、女子にはそういう権威ある大会がない。皇后杯の実現へ向けて動いてはどうかという話をして、皆さんの賛同をいただいた」。鬼武チェアマンも言葉を慎重に選びつつ「案として話は出た。(実現性を含めて)これからのことだ」と話した。

 男子の天皇杯にあたる女子の全国大会としては、31回を数える全日本女子選手権がある。同大会に冠をつけるか、大会自体を新設するかは今後の検討課題になるが、いずれにしろ皇后杯構想は、ここ数年急成長してきた女子サッカーをさらに発展させ、11年女子W杯ドイツ大会へ弾みをつける上でも大きなアクションになる。

 また、決勝戦は天皇杯との同時開催がいいのか、日程をずらし女子サッカーがより注目されるよう工夫するのかなど、開催方法を議論していく必要もある。女子サッカーの頂点を決める大会だけに、桃の節句の3月3日に決勝戦を行うアイデアもあり、日本サッカー界にとってもフレッシュな話題となりそうだ。