J1山形小林伸二監督(49)が3月2日、イレブンに「湘南警戒警報」を発令した。6日のリーグ開幕戦の相手・湘南(平塚)の反町監督が、トリッキーなセットプレーを用意している、とにらんで、イレブンに注意を喚起した。

 小林監督がC大阪、反町監督が新潟を率いていた05年の、あるシーンが記憶に焼きついている。失点こそ逃れたが、相手の素早いリスタートからピンチを招いた場面だ。小林監督の経験上、チームが完成しきれていない開幕戦では「何が起こるか分からないし(反町監督は)絶対、何かやる。選手には早く(守備に)戻れと言う」と、表情を引き締めた。

 2月末、湘南が最終調整の練習試合を非公開とした。オフの1日、指揮官は福岡の自宅でネット上を探し「(非公開試合の出場)選手が載っていたから、そこから(先発を)探るしかない」と、相手の素顔が見えないのも、警戒を強める理由だ。

 また、今キャンプ中、審判によるルール講習会で、これまで見逃されがちだった、ユニホームをつかむなど腕や手によるチャージを厳しく反則にする、という説明を受けた。セットプレー機会が増加する、とにらむ指揮官は、自陣ペナルティーエリア付近での不用意ファウルに対しても、選手に警報を出した。【山崎安昭】