モンテディオが超攻撃型システムで、W杯中断前最後のリーグ戦に臨む。J1山形は13日、15日のアウェー新潟戦を見据え紅白戦を実施した。通常の4-4-2ではなく、攻撃人数を増やす4-1-4-1システムの連係を初めて確認。小林伸二監督(49)は「点を取らないといけない状況になれば、やります」と、新攻撃オプションに手応えを得た。

 これまでの「守り勝つ」とは正反対の戦術を浸透させるため、小林監督が何度も練習を止め声を張り上げた。「攻撃人数が多い分(失点の)リスクも大きいので守備の動きを意識してもらった」。サイドバックも含めれば、最大7人が敵陣深く攻め込む動きは迫力満点。だがひとつ間違えればピンチを招く「もろ刃の剣」だけに、選手も真剣な表情で、指揮官の声に耳を傾けた。

 W杯中断期間中に完成を目指すオプションだが、小林監督は「新潟戦は中断前の大事な試合だから勝ちたい」と、未完成ながら試す方針。FW田代、長谷川、古橋らキープ力の高いプレーヤーが5人で、ポジションチェンジを繰り返しゴールを奪う。結果を出して、進化のスピードを一気に加速する構えだ。【山崎安昭】