清水MF小野伸二(30)が「赤い悪魔」を倒す!

 前節大宮戦で左足首を負傷した別メニュー調整を続けていた小野が16日、全体練習に合流した。長谷川健太監督(44)は「練習できたので大丈夫」と、次節浦和戦(18日=埼玉)のメンバー入りを明言した。小野も「気持ちも持って埼玉に乗り込む」と、5年半所属した古巣退治に強い意志を見せた。

 この試合だけは欠場するわけにはいかない。前日まで別メニューで調整を続けていた小野が、さっそうと練習場に現れた。紅白戦の1本目はサブ組に入り、主力組相手にセットプレーのキッカーを務めた。2本目は黄色いビブスに着替え主力組でプレー。前線のFW岡崎、FW藤本らに決定的なラストパスを供給した。約1時間半の調整を終えると「痛いけど、できなくはない。今日、チームと一緒にやれたので大丈夫。(合流時期は)予定通りです」と、うなずいた。

 浦和戦の舞台は“元本拠地”で、リーグ戦で敵地として乗り込むのは今回が初。5月のナビスコ杯予選浦和戦(1-0)で埼玉スタジアムでプレーしたときは、浦和サポーターから強烈なブーイングを浴びた。今回は、さらに厳しくなりそうだが「エスパルスのサポーターだって、たくさん来てくれる。僕たちにとって、たくさんの人の前でプレーできるということが大事。(オレンジと赤)色は違うけど、みんなが応援してくれていると思ってやります」と、話した。

 首位名古屋との勝ち点差8を詰めていくには、勝ち続けていくしかない。故障を抱えながら出場を志願する司令塔に長谷川監督も「今日、練習できなければ無理だと思っていた。急ピッチで気持ちも体も仕上げているのが伝わってくる」と、頼もしそうに見つめた。小野は「ここからが正念場。自信を持って臨めば勝てる」と、はっきりとした口調で言い切った。【為田聡史】