J2東京VのMF柴崎晃誠(26)が7日、東京・稲城市のクラブハウスで川崎Fに移籍することを明かした。柴崎には川崎Fのほか、横浜、神戸、柏から正式オファーがあり、東京Vも含めて争奪戦の様相を呈していた。来週にも正式決定となる見込みで、柴崎は「フロンターレはいつも上位にいて優勝を狙えるチーム。代表選手もたくさんいるので、そういう選手から学びたい」と話した。

 柴崎は今季、出場停止となった1試合を除き、ボランチで35試合にフル出場し、3得点を挙げた。抜群のボールキープ力とパスセンスで、ポゼッションを重視する戦術の中心選手として活躍した。J2では5位に終わったものの、シーズン終盤までJ1昇格争いを演じたチームの原動力だった。開幕前から消滅危機もささやかれたクラブをピッチ上でけん引した。

 川崎Fは日本代表MF中村、稲本らを擁し、前線にはJ1通算100得点を達成したFWジュニーニョがいる。向上心のある柴崎にとっては理想の環境で「1人1人のレベルが高いので、自分が成長できるクラブだと思った。プレースタイルも合うと思う」と選んだ理由を明かした。

 川崎Fのクラブ幹部は「展開力、パスセンス、技術もある。来てくれれば中盤の層が厚くなる」とラブコールを送っていた。今季の国内移籍市場の目玉ともなった逸材。「来週にもサインします」と目を輝かせた。