J2千葉が、仰天内容の「42箇条の家訓」で結束を高める。今季から就任したオランダ人のドワイト・ローデヴェーヘス監督(53)が、選手たちに42項目のルールを設定した。文書化して各選手、スタッフに通知済み。集団行動の基本ともいえる内容だが、まるで校則といった趣。反発の声が上がってもおかしくない内容だが、むしろ意見が湧き起こり意思統一できることを狙っている。

 中でも携帯電話の使用には過敏だ。ロッカールーム内での通話や、遠征などの移動中にはメールも含めて禁止。重要な電話がかかってきたらどうするか。席を外して使用可能エリアで通話するしかない。他にはロッカールームでのゲーム機の使用も禁止。仲間同士の対話を重視するため、1人で完結する行為に注文をつけている。

 中には「練習後にはシャワーを浴びること」と、選手を子供扱いにしていると感じさせるものまである。反発の声が上がってもおかしくない。そこに、疑問や意見を通して、選手の個性や思考を探る意味合いもある。チームの中心になるMF佐藤は「一体感が生まれる。作ってくれて良かったと思う」と優等生発言。ここまで「42箇条」に疑問を投げかける声はない。

 同監督は就任時に「我々のルールを作る。常識的な内容。今まで監督を務めてきたチームでもやってきたこと」と話していた。新体制が始動して1カ月。キャンプを経てクラブ全体の一体感も芽生えてきた。全員の思いがひとつになるために、まずはルールに縛られるところから出発する。【主な「千葉42カ条」項目】◆クラブハウス内ではラウンジ、ロッカールーム内での携帯電話の通話を禁止◆遠征などで移動中は携帯電話での通話、メールを禁止◆ロッカールーム内での携帯ゲーム機の使用禁止◆携帯音楽プレーヤーは使用してもよい◆ファン、サポーターと対応するときは、イヤホンを外し、音楽プレーヤーの電源をオフにする◆食事は全員がそろったのを確認してから食べ始める◆食後は勝手に部屋などに戻ってはいけない。全員で食事を終える◆練習後はシャワーを浴びること◆練習着など汚れたものは所定の位置に置くように