リーグ王者としてシーズン開幕を告げる今日26日のゼロックス杯に臨む名古屋が、早くもドラガン・ストイコビッチ監督(45)の来季続投の方針を固めたことが25日、分かった。圧倒的な求心力と指導力、実績を持つ指揮官に、今季と同じ1年契約でオファーを出す。黄金時代構築を見すえ異例の早さで、2012年のビジョンまで固めた。

 ゼロックス杯からACL(アジア・チャンピオンズリーグ)、J開幕戦と続く過密日程のため、タイミングを計っている状況だが、今後正式オファーを出し速やかに交渉に入る。契約はこれまで通りの1年間(契約期間は12年2月1日から13年1月1日までの11カ月)。同監督は名古屋には特別な愛情を持っており、交渉はスムーズに運ぶとみられる。

 08年に就任した同監督は昨季、Jリーグを制覇。リーグ創設18年目での悲願を成し遂げた。その手腕は本場欧州でも注目されており、2月初旬には師と仰ぐアーセナルのベンゲル監督の後任候補として報じられたこともある。この他にも興味を示すクラブは多いという。こんな背景もあり、名古屋側は異例のタイミングで先手を打つ。J監督の契約は期間内のチーム成績を判断材料とし、前年秋にオファーを出すのが通例。だが、同監督の手腕を信頼し今季の結果が出てないうちに決断した。長期政権を託し、黄金時代構築を目指す。