なでしこジャパンMF沢穂希(33=INAC神戸)に強力な援軍が誕生した。28日までに地元の東京・府中市に「沢穂希サポータークラブ」が設立され本格稼働。個人を対象にした応援団体は、女子としては極めて異例。女子W杯ドイツ大会に続く、ロンドン五輪での金メダル獲得や、INAC神戸のリーグ初優勝を後押しする。まずは沢の実家近くの府中市・学園通り中央商店会を中心に、府中市から全国に輪を広げる予定だ。

 ロンドン五輪金メダル獲得へ、企業だけでなく個人でも沢を支える仲間がまだまだ増えそうだ。生まれ育った府中市の学園通り中央商店会を中心に「沢穂希サポータークラブ」が結成。発起人の同商店会副会長堀江一男代表は「沢ちゃんは地元の誇り。地元から発信して盛り上げていきたい。最初は小規模からですが、これからどんどん人数を増やしていければサポートも大きくなる」と、全国展開も願っている。

 同クラブは「沢穂希応援Tシャツ(2000円)」の購入を入会条件としている。W杯ドイツ大会優勝後にオリジナルTシャツのデザイン案を検討。左胸には「JAPAN

 TOKYO

 FUCHU」の文字がプリントされ、背中には10番を背負う。沢と一緒に戦う戦闘服が、ようやく大量発注が可能になったことから、募集を開始した。

 まずは地域密着を重点におき、府中観光協会などが窓口となった。売り上げの一部(500円)は沢応援資金として、スタジアム内外で掲げる横断幕の作製費用など、沢のサッカー生活にプラスになる使い道が検討されている。特別会員として母満壽子(まいこ)さんにもTシャツが寄贈された。

 府中市もバックアップ態勢を整えている。同市生涯学習スポーツ課の担当者は「沢さんの地元として盛り上げていきたい気持ちは常に持っています。市としても可能な限り協力していきたい」と前向きだ。

 沢も「日本の皆さんが応援してくれることがパワーになる」と感謝。府中市を発信源に日本全国に輪が広がれば、世界での沢の輝きはますます大きくなる。