<J1:磐田1-1広島>◇第8節◇29日◇ヤマハ

 磐田は優勝した昨年11月のナビスコ杯決勝の再現となる広島を迎えホーム開幕戦を行った。前半に先制を許したものの、後半28分のルーキーFW金園英学(22)のプロ1号で引き分けに持ち込んだ。

 ホーム開幕戦の硬さなのか。前半中盤までは生命線でもあるサイド攻撃が影を潜め、攻撃の糸口を見いだせなかった。GK川口が「相手は攻撃に厚みがあるので、我慢する時間があると思う」と話していたように、ショートパスを巧みに使い分け攻め立てる相手の攻撃を止められず、守備に長い時間を強いられた。昨年のナビスコ杯ではノーガードの打ち合いを制したが、この日は後手に回った。

 好調を維持する点取り屋の離脱も痛かった。試合当日の朝、FW山崎亮平(22)が急性胃腸炎にかかり欠場。代役として前節同点ゴールを決めたFWジウシーニョが出場した。前半26分に個人技で相手ゴールに迫ったがネットは揺らせず。開幕からいまだ無得点のエース前田も執拗(しつよう)なマークを受けた。3年ぶりのホーム開幕戦勝利を望むサックスブルーサポーターからはため息が漏れた。

 見せ場も作った。1点ビハインドで迎えた後半28分、交代直後のFW金園が頭で同点弾をたたき込んだ。「点を取り続けることが大事」と開幕前からの練習試合で得点を量産し続けてきたルーキーのプロ初ゴールで勝ち点1を拾った。

 これで7年ぶりに開幕から3戦負けなし。今季のジュビロは悪くても負けない。