J2札幌DF山下達也(23)が、次節29日の岡山戦(札幌厚別公園競技場)に強行先発することが確実となった。チームは26日、札幌ドームサブグラウンドで紅白戦を行い、山下は主力組センターバックに入った。不整脈から練習を再開したばかりだが状態は良好。8日間の休養後ながら、石崎監督は山下の強い出場意欲を買う覚悟だ。

 突然の抜てきも、山下に動揺はなかった。「大丈夫や。残り2日で調子を上げる」。前日25日の練習後、石崎監督、古辺フィジカルコーチ、山下で3者会談が持たれた。石崎監督が「いけるか」と聞くと、山下は「いってみます」と即答。同コーチだけは今週中は大事を取り、調整に充てる方針だった。だが、石崎監督の希望と本人の意志を優先。完全合流即、主力抜てきとなった。

 休養中は心臓疾患の疑いがあり、チームからトレーニングの具体的指示は出されなかった。本来、調子を戻すには休んだ期間の倍の日数を要するが、自主的に軽いランニングなどをして体力低下を最小限に抑えてきた。最終結論は今日27日のリバウンド次第だが「100%ではないが(試合を)やれる雰囲気はある」と古辺コーチ。この日の練習中にDF櫛引も左足首を捻挫しており、石崎監督は「山下には出てもらわんと困る」とスピード復帰を願った。【永野高輔】