鹿島のMF野沢拓也(30)とFW田代有三(29)が神戸移籍を決意したことが19日、分かった。既に神戸から完全移籍でのオファーが届いている。鹿島側は慰留する意向だが、近日中に始まるクラブ間交渉次第では、来週中にも正式決定する可能性が出てきた。

 移籍となれば、鹿島は主力2人を同時に失うことになる。2年連続リーグ戦全試合出場を果たした攻撃の軸MF野沢と、Jリーグ屈指の高さを誇り今季リーグ戦12得点のFW田代。この日、鹿島関係者は「もう1回、2人と話す。クラブ間の交渉もしないといけないから」と慎重に話した。

 野沢は契約期間が1年残っており違約金が生じるが、田代は契約が切れるため違約金はなし。神戸は2人に複数年契約などの好条件を提示しているという。鹿島は今季、ナビスコ杯こそ制したものの、アジア・チャンピオンズリーグ出場権を逃した。チームは来季の復権を目指すが、2人が抜けることになれば大きな痛手となりそうだ。