浦和は30日、駒場スタジアムのネーミングライツ(命名権)獲得について、同スタジアムを所有するさいたま市と基本合意した。さいたま市役所で橋本光夫社長が、清水勇人市長とともに調印式に臨み、合意書にサインした。契約期間は3年以上、契約金額は500万円以上で、スタジアム新名称も含めた正式契約は5月中旬に行われる予定。スタジアムの使用は7月に開始される。

 Jクラブでは初めてとなる、ホームスタジアムのネーミングライツの獲得になった。橋本社長は「Jリーグの理念でもある地域密着を、これからも続けていくというクラブの意思表示です。駒場は、J開幕から多くのファンとともに戦い、歴史を刻んだ場所。地域の方々ともより強い絆を作り、結びつけていきたい」と説明した。

 スタジアム新名称は公募する。4月1~20日まで、浦和公式HPと、さいたま市内にあるオフィシャルショップ、またホームゲーム開催時の埼玉スタジアム(4月14、18日)でも応募できる。その後、地域のサッカーや地元商店街の関係者、有識者などで構成される選考委員会の審査を経て決定する。

 名称の条件は、「浦和」もしくは「駒場」の漢字表記が入ること。通常のネーミングライツは企業広告の意味合いが強いが、今回は「レッズ」の文字は必要条件から外した。経緯について橋本社長は「地域の方の思いが入った名称がのぞましい」と話した。

 今後は「女子サッカーの聖地」として、浦和レッズレディースのリーグ戦やカップ戦が行われる。清水市長は「女子サッカー大会の誘致をしてアピールし、活性化させていきたい」と話した。これからも“サッカーの聖地”として浦和の街とともに歩む考えだ。