変幻自在のフォーメーションで首位を守る。J2山形は11日、明日13日のアウェー福岡戦を見据えた紅白戦を3本行った。今節はFW万代を累積警告による出場停止で欠くため、奥野僚右監督(43)はあらゆる布陣を試行。練習後には「うまくこなしてくれた」と納得の表情を浮かべていた。

 1本目は中盤がダイヤモンド型の「4-4-2」。ボランチを本職とするMF秋葉が、2列目から積極的に攻撃にからんだ。「2トップとも流動的にやれたし、いつもの紅白戦より動きがよかった」と手応えをつかんでいた。一方、前日10日に右太ももを痛めたFW中島はここで練習を切り上げた。奥野監督は「今更積み上げてきたものが無くなるわけでもないし、大事を取って試合に備えてもらう」とスタメン起用を示唆したが、出場は回復状況をみてからの判断となる。

 2、3本目は従来の「4-3-3」。MF太田、MF広瀬、FW北村が前線に入った。184センチの万代が欠場するため、ロングボールのターゲットが不在。だが攻撃の起点となるMF宮阪は「割り切ってやれるし問題ない」。高さに頼らず、パスを回していく。

 通常は、1本目に試した形が直近の試合につながる。だが奥野監督は「まだどうするか決めていない」と決断しきれていない様子だった。【湯浅知彦】