<J1:札幌2-1仙台>◇第21節◇11日◇札幌ド

 札幌が仙台に勝利した。0-1の後半34分に、DF日高拓磨(29)が同点弾。同ロスタイム4分に、途中出場のMF岡本賢明(24)の左クロスが相手DFのオウンゴールを誘い、今季札幌ドーム初白星を挙げた。02年11月30日広島戦以来9年ぶりのJ1ホーム連勝で勝ち点を10に伸ばした。今季初の逆転勝ちで、ホーム通算150勝に到達した。

 選手会長岡本が、大仕事をやってのけた。出場7分で決勝点を演出。「ゴールの可能性も狙ったクロス。僕の得点にはならなかったけど、勝てたことが1番」と笑顔を浮かべた。

 8戦ぶりのベンチスタート。昨季4発はすべて途中出場で、しかも残り10分で決めてきた“業師”の勘が勝負どころで生きた。石崎監督も「リスクもあったが、いい仕事をしてくれた」と振り返った。選手会として被災地仙台市のサッカー少年20人を招いた一戦。選手会長がしっかり見せ場をつくった。

 9月に第1子出産を控える夫人が、6日に熊本に帰省した。自宅の冷蔵庫にはカレー、ハンバーグなど多彩な愛妻料理が冷凍されている。「今度はゴールの報告をしないと」。18日神戸戦は家族への感謝の1発をたたき込む。【永野高輔】