清水のGK林彰洋(26)が、5月の甲府戦以来6試合ぶりの完封へ意欲を見せた。16日は柏戦に向けて完全非公開で最終調整に励んだ。練習後には笑みを浮かべ、順調な仕上がりを印象づけると「連勝することが大事。勝ちに導けるようなプレーをしたい」と、力強い言葉を並べた。

 4試合ぶりに先発した前節大分戦では、攻撃でチームの勝利に貢献した。後半34分に、狙い澄ましたゴールキックからMF竹内涼(22)の決定機を演出。同41分には芸術的なキックで一気に最前線のFWバレー(31)へとつなぎ、MF石毛秀樹(18)の3点目を呼び込んだ。

 一方で、3点リードの後半45分に、集中を欠き失点。終了間際に完封を逃した。林は「試したかったことはある程度できたし、良い形で試合に入ることができた。ただ、ミスから与えた失点が余分」と“復帰戦”を振り返る。

 柏には09年5月に行われたナビスコ杯での勝利を最後に、現在5連敗中。1回のミスが勝敗を分ける可能性も十分に考えられる。林は「ミスをすれば確実に突いてくる選手がそろっている。全員が90分間集中できるように後ろからコーチングをしていきたい」と気を引き締めた。【前田和哉】