磐田は25日、磐田市内で、28日のアウェーでのC大阪戦に向け調整を行った。昨年は9月22日のホーム新潟戦で引き分けてから8戦勝ちなしの長いトンネルに突入した。今季も抜けられず、これまで、26試合でわずか3勝。1年間、勝利が遠い日々が続いている。

 残留ラインの15位甲府との勝ち点差は10。残り8試合、勝ち続けるしかなくなった。GK八田直樹(27)は「まだまだチャンスは残っている。最後まで戦いたいし、戦わないと。去年も勝てない時期があって、これを乗り越えると強くなると思っていた。でも、まだ強くなれてない。チームとしても一皮むけないと」と、前を向いた。

 前節鹿島戦は前半4分の失点が響いた。25節柏戦では序盤に2点先制していただけに「そのいいイメージで入ってしまって少し、油断があったのかもしれない。だからこそ原点に戻らないといけない」。八田の原点は、当たり前のことを当たり前に90分やることだ。「やられたらやり返す、取られたら取り返す。そういう気持ちを出していけば、おのずと結果はついてくると信じてる」。「やられたらやり返す、倍返しだ」の決めゼリフで人気の連続ドラマ「半沢直樹」は見ていなかったそうだが「男だったら、そういう気持ちでやらないと」と力強かった。

 新潟戦で2-0から2-4で逆転負けを喫し、1度は先発から外れたが25節柏戦で再び先発復帰した。「今、失点は単なるミスでしかない。失点が『高い授業料』と言えるように、生かして強くなって勝ち続けたい」。八田は半沢流の逆転ドラマをイメージしていた。【岩田千代巳】