<J2:京都2-0札幌>◇第38節◇27日◇西京極

 敗戦もぎりぎり残った-。J2札幌は京都に敗れ2連勝を逃した。前半18分に元札幌の山瀬に先制され、後半7分にはPKで2点目を献上した。勝ち点は54のまま。7位から10位に順位を下げたが、5位長崎、6位徳島がともに敗れたため、プレーオフ圏との勝ち点差は前節同様6で踏みとどまった。

 力負けだった。前半18分、DF奈良がクリアボールを拾われ先制点を奪われると、後半7分に再び奈良がペナルティーエリアで相手FWを倒しPKを献上。2失点に絡んだ奈良は「自分の甘さ。いい流れを手放してしまった」と悔やんだ。

 目下7連勝で自動昇格2位入りを狙う京都の個人能力と勢いに完全にのまれた。前線は元日本代表で経験豊富な山瀬にかき回され、後ろは元名古屋DFバヤリッツァにゴール前を封じられた。序盤から圧倒され、財前恵一監督(45)は後半から「なかなかつなげなくなったので、高いボール、多少アバウトなボールを使おう」とテーマを変え、197センチの長身フェホを投入。クロスから頭に合わせるも、最後は今季全38戦フル出場の不動の守護神オに阻まれた。

 痛恨の1敗も、まだ運はある。5、6位が敗れ勝ち点差は6のまま。主将のMF河合竜二(35)は「良くない時に、どうリズムを変えるか。課題を修正してプロとして1試合にかける気持ちを出せば、その先に結果は見えてくる」と言った。昇格した11年も終盤の10月19日に西京極で京都に0-4と完敗してから、はい上がった。逆境をバネに土俵際からの巻き返しを狙う。【永野高輔】